11月3日(日)に全国生協労連 東北地方連合会の皆さんが、土崎空襲と戦争について学ぼうと土崎みなと歴史伝承館を訪れました。第30回東北地連労働学校の一環で、東北6県から、20歳代から40歳代を中心とした52名の皆さん(青森11名、岩手10名、秋田14名、宮城11名、福島5名、山形1名)が参加されました。
動画「語り継ぐ土崎空襲」の視聴に続き、伊藤津紀子さんが自身の体験を中心に講話を行いました。
日ごろから、生協の組合の活動の中での平和や戦争の問題には関心を持ち、取り組まれておられる皆さん方ですが、県外の方たちは勿論、県内からの参加者も土崎空襲のことを知らなかったという方々がほとんどでした。体験証言とともに、破片の実物を手にしたり、わき腹に被弾した岩間久平君の穴のあいた学童服を見たり、また展示ホールの被爆倉庫の柱や壁、不発弾などを見たりする中で、「秋田、土崎でこんなにひどい空襲があったとことを知らなかった」「あと10時間で戦争が終わるというのに、、、」との驚きとともに、「戦争は二度とあってはならない」「平和を守るためにできることを大いに頑張っていきたい」との思いを強くしたようでした。
東北の各地で、空襲に限らず戦争が国民の暮らしやなりわい、家族、地域を根底から破壊した事実、傷跡があります。そういった事実の掘り起こしや継承の活動に繋がって行くことを願います。
以下、参加者の感想文を掲載します。どうぞご覧ください。
◎能代市、22才
「ビデオや現物を見たり、触ったりして実際に起こってしまった空襲を疑似体験させていただきました。こういった場を通して、戦争を起こしてはいけないということを、ただの言葉だけでなく、なぜ起こしていけないかのか、どのような被害があったのかを知り、後世に引き継がなければ、同じようなことが起こりうると感じました。」
◎仙台市、25才
「日本最後の空襲が土崎であるという事実を知らなかった。戦争の記憶は広島、長崎が良く知られているが、核問題でもそれ以外も何をおいても戦争、死者、負傷者を出すような争い、虐殺などを許してはならないという気運を市民社会から国家間への圧力、緊張感として作り出し続ける必要があると改めて思い直した。」
◎米沢市、30才
「被爆市民会議の皆様の活動や土崎空襲の話を知ることができました。発生してしまったことは取り返しのつかないことではありますが、土崎の空襲が日本の最後の空襲であり続けるよう平和維持の努力をしていきたいと思います。
破片を含めて殺傷目的であるもの自体がとても恐ろしいものだと感じております。大学生の平和学習にも活かせれば良いと思いました。
石油+国鉄という状況であり、終戦前日に発生してしまったという事実も怖い事実だと思いました。山の方向へ逃げた人と、川の方へ逃げた人でその後の運命が変わったということが、日ごろの情報や備えが無いといざというときに対応ができないと感じました。焼かれるわけではなく、粉々になってしまい衣服でしか判別できなかったり、身体のパーツをそろえて火葬していたという事実も、他の焼夷弾によるすべて焼き焦がす形でない悲惨さも感じました。
今後将来へと話をきちんと引き継ぎながらバトンをつないでいきたいと思います。」
◎仙台市、31才
「秋田が日本最後の空襲があった土地というのを今回初めて知りました。8/14という終戦の前日に起きたということで、歴史の中では「戦争が終わった」ということだが、当時の人たちの中ではその日からずっと悲惨な現実として日々が続いていたことを知りました。当たり前の日常がこわされるとはどういうことかを、改めて感じる体験ができました。」
◎大館市、46才
「テレビなどではなく、実際に空襲を体験された方のお話は想像の域をはるかに超え、戦争の悲惨さや苦しみをリアルに感じることができました。また、映像や写真、模型を通じて当時の状況を視覚的に理解することができ、より深く共感できました。
私が平和のためにできる事と言ったら何もありませんが、平和について考え、日常の中での小さな平和の行動をしていこうと思います。そんな風に考えるきっかけとなりました。」
◎盛岡市、54才
「アメリカ側は非武装の人間を攻撃しない予定だったかも知れないが、最終的に犠牲になるのは人間。それが戦争だと思います。
やはり体験された方のお話は心に突き刺さります。私も戦争には反対です。」
◎岩手県、64才
「その当時の方々のお話がとても心にしみました。辛いことをお話しするのは大変な思い。そして目をそむけたくなるのに、「こんなことは二度とあってはいけない!」という思いを、できるだけ多くの人達に伝えていくことが本当に良い、素晴らしい取り組みですし、私たちも東北人、日本で平和を願う仲間として、これから大いに語り活動していきたいと思いました。
これからも、全国の戦争の傷跡をこの目で確かめ、戦争というおろかな悲惨な出来事は絶対にあってはならない!ということを確信しました。」
◎仙台市、67才
「短い時間でしたが有難うございました。仙台の空襲も大変だったと母やおばから聞いていましたが、終戦があと一日早ければ・・・という思いは、よく理解できます。今軍拡へと向かっているように感じますが、絶対に戦争は起こしてはいけないと思います。」
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