土崎中の1年生が土崎空襲について学びました

  去る10月22日(金)、秋田市立土崎中学校の1年生が「土崎空襲」について学ぼうと、土崎みなと歴史伝承館を訪れました。「総合的な学習の時間」の一環。1学年の総合テーマは「地域に学ぶ」、そして「『ふるさと土崎』」の魅力再発見!」という校外学習テーマのもと、訪問先として伝承館を選択した学習班46名の皆さんです。

  最初に、「語り継ぐ土崎空襲~終戦前夜の悲劇」(秋田ケーブルテレビ制作のドキュメンタリー番組)を観ました。土崎小と土崎南小の出身者は、6年生の時に一度この動画を観てはいますが、再度の視聴で土崎空襲の事実について学んだ事を改めて確認したり、また新しい知見を得られたりしたようです。まして初めて観た皆さんは空襲被害の甚大さや悲惨さに衝撃を受けたようです。

  空襲体験者の伊藤津紀子さんが当夜の空襲の模様と自身の体験を語りました。一度は防空壕に避難したものの、そこでは危ないとの祖母の判断で近くの山まで避難したこと、家族は無事だったが帰宅すると家屋は2発の爆弾の直撃で跡形もなかった事、破片の直撃により亡くなった近所の岩間久平君や大橋さんのお父さんのこと、戦時中は学童疎開、衣服、食料、灯火など暮らしの全てが厳しい統制下に置かれていたことなどを語りました。 

 続いて、土崎港市民会議の伊藤紀久夫会長が予め中学生から寄せられた質問に答える形で、市民会議の誕生の意義や経緯、体験継承活動の概略などについて述べました。最後に、中学生の皆さんに「なぜ戦争が始まったのか、ぜひ歴史を勉強してもらいたい。そして学んだ事を活かし、自分は何ができるかを考え行動に移してもらいたい」と期待を述べて、講話会を終了しました。

  下に掲載したアンケートの記述からも、中学生の皆さんがこの講話会に真剣に臨んでくれたことが分かります。今後の学習がさらに深まることを期待しています。

  アンケートから

  「私は講話会を聞いて前より、空襲や戦争にくわしくなれて、戦争を二度とやってはいけないと思いました。」

  「戦争は人々の自由を奪っていくとても悲惨なものということが分かりました。本当にあってはいけないものだと思います。」

  「戦争のことが良く分かり、当時の状況などもくわしく分かりました。これからも戦争のことをしっかりと学んでいきたいと思います。」

  「私は今回の講話会を聞くまでは土崎空襲のことをあまり知らなかったし、知ろうともしていなかったけど、土崎空襲は、土崎の人々のいのちをたくさんうばっていて、とても悲さんで、悲しい戦争だと思いました。もう、このような戦争は二度と起こってほしくないと思いました。今回は土崎空襲の知らなかったことを教えてくださりありがとうございました。」 

 「戦争の怖さや辛さ、人々の思いなどたくさんの事を学ぶことができました。実際に戦争をけいけんした方々が語っていた戦争の話しは、私が想像していたものよりひどく残酷なことで、とてもおそろしいなと思いました。今後、また同じことをくり返さず、人々が平和に暮らせるよう願っています。講話会で聞いた話をぜひ、受け継いでいきたいと思います。」 

  「戦争は、もう起こしてはいけないものだと、改めて感じることができました。特に印象に残っているのは、爆弾の数です。12、047発という考えられない程の多さにとても驚きました。『日本が始めた戦争によって、日本全土で、そしてアジアの各地で罪のない無数の人々が命や生活、家族、そして希望をうばわれた』というスクリーンにあった言葉に『本当にそうだな』と共感できました。」

  「土崎空襲が終戦前夜におきたということなど知っていましたが、爆弾の落とされた数や、被害者数など土崎空襲の詳しいことをたくさん教えていただきました。講話会は集中して話を聞き、こんなに建物が壊れてしまったのか、こんなに被害者がでたのかと、とても担当の方の話しに夢中になり、あっという間に時間が過ぎていきました。土崎空襲はこんなにひどいものだとは思っていませんでした。もう二度と戦争は起きてほしくないと思いました。分かりやすい説明で聞きやすかったです。」

  「講話会を通して感じたことは主に2つあります。1つ目は『土崎港被爆市民会議』の方々が『戦争というものが人々にたくさんの影響をあたえている』ということを、決して、その歴史が途切れないように、後世に継承しようと色々な活動をしていることです。2つ目は、戦争の悲惨さと、平和の尊さを教えてくれることです。」

  「ぼくはこの講話会で改めて、戦争の悲惨さを気付かせられました。おじいさんから話しは聞いていましたが、今回の映像は僕の想像をはるかに超えていました。この『戦争』という悲劇は忘れてはならない。それを後世、僕の子ども、まご、、、の世代まで受け継ぐことが大切だと思います。」 


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