五城目町馬場目での講話会~35名が参加

 去る8月20日(土)、秋田県五城目町にある地域活性化支援センター「BABAME BASE」(ばばめベース)で、「日本で起こった戦争を知ろう~土崎空襲のお話を聴く~」という集いがあり、土崎港被爆市民会議の伊藤津紀子さんが講話を行いました。
 この事業は馬場目地区コミュニティ生活圏形成事業の一環で、地域住民が企画し、五城目町集落支援員を含むグループ"Cafe Chotto ちゃっこ"が運営に当たり、実施しているものです。BABAME BASEでは月に1回のペースで、テーマを決めて学んだり、お昼を一緒に食べながらおしゃべりしたりするなど、地域の交流の輪を広げ深める集いを続けています。今回は参加者の中から、戦争のことについて学びたいとの要望があり、県内で戦争体験を語れる人を探して、当市民会議の存在を知ったとのことです。
 会場の体育館には馬場目地区に限らず、五城目町内の各所から、幼児からお年寄りまでの多彩な年齢層の方々が、何と35名も集まってくれました。中には直前の大雨で被災された内川地区からの6名の方々もおられたそうですし、長崎、福岡など県外から短期の滞在をしている高校生や大学生なども参加してくれました。
 講話後の話し合いの時間では、自らの戦争体験を語ってくれる方がいたり、原爆被害のこと、ウクライナでの戦争のことなどに心を痛めながら、もっと戦争のことを知り、伝える力になりたいと述べる若者がいたりと、戦争や平和の問題についての関心の強さが感じられました。
 「五小や五中でもお話ししてほしい」との声もあり、この1回にとどまらず、今後もこの地域の皆さんと、土崎空襲や戦争、そして平和のことを学び、考え、語り合っていきたいものだと強く感じました。
 アンケートの記述をいくつかを紹介します。


 「普段は地域外からの戦時中の体験を聴く機会がなかったので、貴重な時間をいただけてありがたいです。終戦前夜に空襲が秋田であったことを初めて知りました。」
 「ふだん、遠い世界・昔の話と思ってしまいがちですが、まずは知ることから始めようと思いました。」
 「東京から来たので、土崎のこのような話が聞けてとてもい経験になりました。」
 「私の母は東京出身で、祖母が東京大空襲で大やけどを負った話を母づてに聞いたことがあります。日本の最後の空襲が秋田だったのは今回初めて知りましたが、戦争がなかったら、失わずにすんだいのちがあちこちでたくさんあったのだと改めて考えさせられました。一人一人が正しい選択、決断ができるようになること、そういう政治を選ぶことが必要ですね。」
 「当時の状況が詳しく分かっていなかったので、思わず聞き入ってしまいました。常に思っていることは、戦争は絶対にあってはならないということです。」
 「大変な経験をされ、一生心から離れないことでしょうとお察しいたします。わたしの父も戦争に行きましたが、行ったことは話してもどのような体験をしたかまでは聞いておらず、話したくないこともたくさんあっただろうと時折感じたりもしておりました。人間って何だろうなとウクライナのニュースに触れる度に思います。」
 「土崎被爆について、具体的な情報を知ることができた。具体的な景色が浮かぶ説明でした。」
 「終戦日の 10 時間前の空襲、本当に残念。悲惨なことがよく分かりました。勉強になりました。」
 「両親や、5 歳だった夫の話は、よく聞いていました。でも映写で見てすさまじさを初めて知り、戦争はやってはいけないものだと心から思いました。」

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