11月12日(土)、岩手・戦争を記録する会による「平和講演会」において「秋田で日本最後の空襲があった~土崎空襲を語り継ぐ」というタイトルで伊藤津紀子さんと小野哲がお話をする機会を頂きました。会場は盛岡駅前のアイーナで約20人の方が参加しました。
戦争を記録する会は、2007年12月に結成され、「戦争に関する調査・記録・研究・保存・語り伝え等を目的と」して、釜石艦砲射撃をはじめとする岩手県内での戦争の事実を掘り起こし、学習を広げ、また戦争遺跡を貴重な文化財として修復・保存・活用を行政に迫る運動などを粘り強く進めてきています。
講話では、土崎空襲についての説明・体験証言に加え、土崎港被爆市民会議の活動の経過や現在の活動と課題についても触れました。
その後の話し合いの中では、戦争の悲惨さを年齢に応じて伝えるだけではなく、「戦争がどのように始まったか?戦争末期において日本がポツダム宣言を受諾したのはなぜか?また、終戦直前の14日には受諾が明白になったにも関わらず、なぜアメリカは土崎や伊勢崎などへの空襲を続けたのか?」などについて歴史の事実を踏まえ、戦争の全体像を明確にして伝えていく必要があるのではないか、という問題提起がなされました。
市民会議としても、今後の体験継承の活動への刺激となり、学びの多い講演会となりました。今後も交流を継続させていきたいものです。この場を借りて、参加者の皆様、及び貴重な機会を提供していただいた岩手・戦争を記録する会の皆様に感謝申し上げます。ありがとうございました。
以下、アンケートから感想をいくつか紹介します。
「国が戦うことを決めて、苦しめられるのはいつも市民です。今のロシア、ウクライナのことを考えても悲しくなります。実際に体験した方のお話は心に来るものがあります。戦争の悲惨さ、非情さを感じました。もう戦争が起こらないように、子どもも大人も学ぶことが大切だと思いました。」
「子供たちに戦争を学ばせるときは、身近なところから語るというのは大切だと思っている。しかし一つの側面からだけ語るのは難しさがあるのは確かなので、あらゆる年代で継続して自ら考えるようにする手がかりを伝えることはできると思う。」
「戦争のリアリティをどう伝えるか、本当に大きな課題だと思います。平和学習、平和教育はどのように成り立つのか考えてしまいます。私なりの仮説ですが、今の子どもたちには民主主義教育が必要だと思います。自分の考えや意見を自由に話せる場があり、意見が大切にされる場が必要です。民主主義の未成熟が戦争を起こすからです。」
「市民会議のねばり強い活動に経緯を表します。岩手でも皆さんのすばらしい活動から学ばせていただきたいと思います。」
「語り続けることは大切です。「平和」を願い祈るとともに、非戦、反戦=反軍拡の運動を日本全体に進めていきましょう。」
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