7月23日(日)、アルヴェ多目的ホールで「平和コンサート」が開催され、250人を超える市民が参加しました。
第1部では、国学館高校合唱部、コールはまなす、八郎潟町民合唱団、秋田合唱団、そしてハモローネAGSが、バラエティーに富んだ合唱を発表しました。合唱の楽しさや歌える喜び、また平和への想いや決意を歌に託した楽しくも感動的なステージとなりました。
第2部では、フォークデュオ「あきた雑花塾」は「どんなことがあっても私は武器をとらない」と非戦の決意を、そしてシンガーソングライターの加賀谷靖さんは沖縄と土崎を結んで平和へのメッセージを伝える歌声を披露してくれました。続いて、土崎空襲を題材にした紙芝居「しずちゃんの見た戦争」が作者の渡部恵子さんにより上演されました。土崎空襲が人々にもたらした悲劇を改めて知らせてくれました。
最後に、土崎空襲を題材にした合唱曲「つなぐ 草の道から」が、高校生を含む約50名からなる合同合唱団により歌い上げられました。萩舟氏による作詞、原田滋氏による作曲を経て、実行委員会の結成、数カ月にわたる合同合唱練習を通してこの日を迎えるまで、構想からおよそ3年の歳月を要して迎えた初演でした。
散歩が大好きなおばあちゃんからよく誘われる10才の僕は、散歩の途中でいつもきまってギュッと手を握られる場所がある。「なぜかな?」尋ねた僕におばあちゃんが語ってくれた。太平洋戦争の終戦前夜の土崎空襲で、爆撃から逃げる人々が「熱い、熱い」と光沼に飛びこみ手足を水面から突き出したまま死んでいったこと。水を求めた母親の背中を見たら、赤ちゃんの首が無かったこと。自分の長男も空襲で奪われたおばあちゃんの話を聞きながら、僕は平和を祈る乙女の像に、想いを重ねる。語り、歌い継いでいこう、、、平和へ。
10分以上にも及ぶ大曲を、原田氏の指揮で合同合唱団は感動的に歌い上げました。
お客様の感想から(実行委員会より提供を受けました)
「平和コンサートにふさわしくやさしい歌声と歌詞で日頃の雑事で、当たり前と思っていたことが本当は特別に幸せな日常を過ごしているのだと改めて思いました。良い時間でした。土崎空襲の状況をこのコンサートで改めて実感しました。平和の大事さをしみじみ思いました」
「匂いやさしい白百合の染めているよなあの瞳!終戦の頃の多くの子どもの優しい瞳の数々を想い出します。平和コンサート、有難うございます。広島、長崎、土崎、・・・の戦火を忘れてはならない。新たな気持ちにさせていただきました。平和の大切さを訴え続けていきたいと思います」
「歌は楽しみや悲しみや希望がいっぱいつまっていますね。知ってる歌詞は一緒に歌って楽しくなりました。涙も出てきました。平和コンサート続けてください」
「満席で良かったですね!「軟弱もの」の歌詞が心にしみた。ご苦労様でした。紙芝居も素晴らしかった」
「なごやかな中にも平和を祈る気持ちが込められたコンサートと思いました。楽しく聞かせていただきました。ありがとうございました。私も平和を守るためにがんばります。『つなぐ 草の道から』素晴らしかったです」
「『ヒロシマのある国で』を初めて聞いたわけではないけど、今日は改めてこの歌詞に涙が出ました。今現実として戦争が行われている。そのことを意識し続けることは辛すぎる。しかし、今日この会場に集まった人たちと共感することができたこと、それは確かに力になりました」
「待ちに待ったコンサートでした。本当に多彩で、平和に対する想いがつまった内容で目胸がいっぱいになりました。平和がいちばん!平和コンサート、パートⅡ、期待しています」
「つなぐ 草の道から」の歌詞の冒頭は 「土崎は忘れない 僕たちは忘れない」。そして「つなぐ 歌を 僕らはつなぐ つなぐ僕らは 平和へ」と結びます。土崎空襲と戦争の惨禍をくり返さないために、世代を超えて語り継ぎ、またこの曲を歌い継いでいくことの大切さを感動と共に深くかみしめるコンサートともなりました。
「歌や音楽を愛し、平和な社会であってほしいと願う」という一点で集う平和コンサートパートⅡの実現を心から期待するものです。
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